どちらかといえば洋菓子好きな私は、手土産にも洋菓子を選ぶことが多いのですが、ここ最近、私の家族が教えてくれた「あんバターを使ったスイーツ」が想像の倍以上おいしかったので、今回紹介させて頂きます。
おすすめその１：「メゾン シーラカンス」の「シーラカンス モナカ」
2021年8月に宮城県仙台市にオープンしたメゾン シーラカンスは、過去のマカロンの投稿で紹介したパティスリー・サダハル・アオキ・パリをはじめパリで18年間修業した池田一紀（かずのり）さんのお店です。
池田シェフは、東日本大震災を機にパリから仙台に帰国した時の心境を、以下のように綴られています。
そんな時に故郷にあの大震災が起こりました。
引用先：kazunori ikeda individuel 「Profileシェフ紹介」
人々が困っている状況を目の当たりにし、考えが変わったのです。
「故郷で僕のお菓子を食べてもらおう、パリはその次だ。」と・・・
このスイーツは、私の家族が、「仙台にすごく行列しているお菓子があるよ！」と言って、後述のオンラインショップで購入してくれたことがきっかけで知りました。
このスイーツが爆発的な人気となったのは、2023年、仙台市出身の有名人がこのスイーツを差し入れしたことがSNSで紹介されてからのようです。
ネットを見ると、今なお、開店前に行列ができていたり、kazunori ikeda indivuduelのオンラインショップで売り切れている日もあるということなので、依然として人気のスイーツのようです。
このスイーツは、メゾン シーラカンスの店舗（2024年5月現在、仙台市青葉区のみです。）、kazunori ikeda indivuduelのオンラインショップと期間限定の催事出店でのみ購入できます。
スイーツの表面に「栄泉堂」という文字が見えるのですが、これは、池田シェフの実家の和菓子屋さんの名前で、ネットを見るとこのお店の「バター最中」がこのスイーツの原形のようで、バター最中も大人気のスイーツのようです。
- フランスの塩とバターを、餡（あん）とともにモナカにはさんだスイーツ。
- バターの塩味はやや強めだけど、甘塩っぱさ（あまじょっぱさ）が唯一無二。
- 同梱されている説明書に従って、オーブンで数十秒あたためると、バターがトロ～っと溶けて、常温とは違う食感やおいしさを楽しめる。
店名の「シーラカンス」は、生きた化石のシーラカンスにちなんでいるそうです。
その店名に込められた思いは、このお店のロゴを作ったデザイナーの方のホームページにも紹介されています。
クラシックなお菓子を大切に引き継いでいきたいという思いから池田シェフが長年温めていた構想でした。
引用先：kanako egusa design atelier 「maison coelacanthe ロゴ」
おすすめその２：「御菓子司 虎屋」の「とらやきバター」
このスイーツは、私の家族のお土産で買ってきてくれたので、その存在を知りました。
御菓子司 虎屋は、江戸時代の1657年に創業した千葉県香取市にある和菓子屋さんです。
このスイーツは縁起の良い意味があるとのことなので、仕事関係の方への手土産にもぴったりだと思われます。
この「とらやき」は“勝ち菓子”と言って、縁起菓子なんです。
要は買った方や貰った方に幸運を運ぶ、あるいは五穀豊穣、無病息災を祈願するという意味が込められています。ですので、私は毎朝、近くにある香取神宮の本殿の脇から湧き出る御神水を汲み、そのお水で小豆を炊いていますし、また生地にもそのお水を使わせていただいています。
香取神宮は経津主大神（ふつぬしのおおかみ）と言って、商売繁盛や勝負運にもご利益のある神様なんです。
引用先：山翠舎「虎屋菓子舗_高橋良輔様インタビュー」
- 常温でも、餡（あん）とバターの口どけが超なめらか。
- 食べた感想は、和菓子というより、パンケーキを食べているような洋菓子感。
- 生地のトラ柄模様もスイーツの名前にマッチしていて、ユニークでかわいい。
このスイーツは、香取市佐原（さわら）の店舗と公式オンラインショップのみで購入できます。
佐原は、「北総の小江戸」と呼ばれるほど昔の街並みが残る水郷の町で、千葉県北東部（北は茨城県と接しています。）の香取市にある町です。
おすすめの理由は、和菓子の概念にとらわれない知る人ぞ知るスイーツだから。
- 小豆餡（あずきあん）を使っているが、和菓子が苦手な人も楽しめる（可能性がある）スイーツ。
- 購入するには一手間が必要なスイーツなので、手土産をもらう側としては貴重なスイーツ。
- おいしいだけでなく、どちらも作り手の思いが込められたスイーツ。
